ビジネスフォンというと「企業の通信機器」という印象ですが、実際には「鳴らす」「取る」「つなぐ」という一連の動作、すべてが企業の印象を左右します。
実際、10年以上ビジネスフォンを販売・提案してきた中で、「電話対応ひとつで商談が決まった」「逆に逃した」という現場を何度も見てきました。
この記事では、そんな現場目線から見えてきた、“通話機能以外のビジネスフォン活用術”をご紹介します。
どれも導入しやすく、ビジネスにすぐ活かせる内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。
1.印象が変わる電話の「鳴らし方」とは?
実は、電話が鳴り始めてから“何コール目で取るか”は、企業の印象を大きく左右します。
早すぎると「暇そう」、遅すぎても「対応が遅い」と感じられる——この絶妙なバランスを保つのが、意外と難しいのです。
私が企業のご担当者様に推奨しているのは、「鳴り始めてから2コール以内に一次応答、4コール目には必ず人が出る」という設定です。
そして、ビジネスフォンの設定で「コール数ごとに着信先を変える」機能を活用すると、これが自動化できます。
たとえば、以下のような設定が代表的な活用法です。
・1~2コール目:受付・代表
・3~4コール目:営業グループ、部署ごと
・5コール目以降:バックオフィスに自動転送
この設定をしておくだけで、“誰も出ない”“取り逃がした”という機会損失を防げます。
電話応対のスピードがそのまま「信頼のスピード」になる、企業の顔とも言えるビジネスフォン。
設定ひとつで会社の印象が良くなるなら、試してみない手はありません。
2.営業効率を上げる“ボイスメール活用術”
「外出が多くて電話を取り逃がす」
「伝言メモが行方不明になった」
そんなお悩みを解決するのが、ビジネスフォンのボイスメール機能です。
主な機能に、不在時に着信した電話に自動でガイダンスを流し、メッセージを預かる「留守番電話機能」があります。
営業時間外や外出時の対応漏れ防止として活用され、お客様からの要件や緊急連絡を後から確認できます。
実はこの機能、単なる“留守電”ではありません。
録音された音声を「メールボックス機能」で、安全に保存・管理することができます。
複数のメールボックス(部署ごと・個人ごと)を設定できる機種や、保存期間や容量が選べるタイプもあり、長期間の記録保持が必要な業種にも活用できます。
さらに、外出中でもスマホでお客様の声を聞ける「リモート機能」が使えます。
メールボックスに保存された音声データを、スマートフォン・パソコン・タブレットなどに転送して確認できるため、外出先でも対応のタイムラグを最小限にできます。
また、録音があった際に、スマートフォンへ通知してくれる機種も出ています。
以前サポートさせて頂いた小規模オフィスでは、この機能を導入してから、1件あたりの折り返し時間が半分以下になりました。
ボイスメールの機能を活用することで、クレームや対応漏れが大幅に減少し、顧客満足度の向上、ビジネスチャンスを逃さない体制を整えられます。
社内でも伝え忘れや聞き間違いがなくなり、複数の折り返しをしなくても済むため、社員のストレス減にもつながるでしょう。
ただし、ボイスメールを利用するには、ユニットの追加が必要です。
最近の機種には、ボイスメールが標準搭載されいることも多いですが、お使いのビジネスフォンによって異なります。
また、標準搭載では録音容量が限られるため、USBメモリでの拡張も検討した方が良いでしょう。
ボイスメールは“レスポンスの速さ”をアピールできる、非常に効果的な方法ですが、使用したい場合は、一度販売業者に相談するのがおすすめです。
3.社内の空気まで変わる?「グループ呼出機能」と「ページング機能」
ビジネスフォンの機能で意外に見落とされがちなのが、グループ呼出機能です。
ビジネスフォンの「グループ呼出」は、事前に登録しておいた特定の部署全体に対して、内線スピーカーで一斉に放送する機能です。
この機能を活用すると登録された内線グループ全体に知らせることができるため、連絡漏れを防ぎ、スムーズな情報共有に効果的です。
ページング機能も、社内コミュニケーションを効率化する優れたツールです。
ビジネスフォンの構内放送(ページング)機能は、内線スピーカーからでは届かないような広い場所でも、構内放送装置を通じて呼びかけができる機能です。
ビジネスフォンや主装置(PBX)、アンプ、スピーカーの設定が必要ですが、一般的なビジネスフォンであればスピーカー1つの設置で数万円~と、比較的安価で導入可能です。
構内放送というと、大掛かりな放送室などからアナウンスするイメージですが、ページング機能は基本的にビジネスフォン(電話機)の操作だけで、広範囲に放送できるのが魅力です。
主に広い事務所、店舗や工場、倉庫などの比較的大きな建物にいる社員を呼び出したいときや、就業開始・休憩の通知、人員の応援要請、緊急放送にも役立ちます。
定期的なアナウンスを行うことで、社内の活性化にもつながりそうですね。
まとめ

いかがだったでしょうか。ご紹介した3つのビジネスフォン活用術は、どれも低コストで、手軽に導入できるものばかりです。
-電話の「鳴らし方」や「コール設定」を見直して応対スピードを最適化
-ボイスメールで折り返しの時間・精度を上げる
-内線放送で社内の雰囲気をスマートにする
ビジネスフォンを少し有効活用するだけで、会社の印象・業務効率・顧客満足度が大きく変わります。
もし「うちの電話機、そんな機能あったっけ?」「導入したいけど不安」と思われた方は、ぜひ一度オフィス電話本舗にご相談ください。
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